がん患者への口腔内清掃が、がん治療に成果のあることが証明されつつある中、日本歯科医師会は3月25日、理事会後の定例会見で、「国立がんセンターとの連携事業に関する運営委員会」の設置を発表した。(参考:日本歯科新聞)
がん患者さんは抗がん剤などの化学療法中に口内炎が発症したり、全身状態の悪化により歯周病などの慢性歯科疾患が増え、がん治療の中断や延期を余儀なくされることがあります。また頭頚部領域の放射線治療では、照射後のむし歯の多発や咀嚼障害が問題となっています。 これらの障害の治療や予防のため、歯科医が他科と連携して定期的に口腔清掃を行って感染源を除去するなど、口腔のトラブルを未然に防いでがん治療が円滑に行なわれるような取り組みをされている歯科医さんもおられます。一般の患者さんの歯科診療のほか、がん治療中の患者さんの口腔ケアも担当するということですね。
口腔内のトラブルが改善されることで、例えばものが食べられるようになったり、患者さんのストレス軽減にもなっているように感じます。病気の除去だけではなく”心を癒す治療”。とても大切なことですね。