歯が痛い3つのパターン
TYPE1 虫歯で歯の中の神経が痛む
初期の虫歯は痛みをほとんど感じない場合が多いですが、中期に及ぶとエナメル質が完全に溶け、象牙質に
進んでいきます。
この時点であれば、虫歯の部分を除去し覆髄(神経を保護)し、詰め物をするという方法で治療することが
可能です。
これ以上進行すると、ズキズキ激しい痛みが出てきたり神経に達してしまうので、神経(歯髄)を取り、根管内を
綺麗に洗浄して無菌状態にしてから、根尖(根の先端)をしっかり封鎖する治療が必要となります。
TYPE2 根っこの先に膿が溜まって痛む
虫歯から歯髄炎を起こし、根っこの先に向かって炎症が進み、さらに根っこの先に膿が溜まることで、歯の外側にある神経(歯根膜)が圧迫され痛みが出ます。
症状は、噛むと痛む、歯茎が腫れる、膿の穴(フィステル)ができる、ひどい時は顔まで腫れてしまいます。
治療法は、神経の管を先端まで開けて、中に溜まっている膿や感染源をしっかり除去します。
神経の先端まで綺麗に除去できたら、再度感染しないように無菌状態で、圧力をかけながら薬をつめて封鎖
します。
TYPE3 歯の周囲の歯茎や歯槽骨に炎症が起きて痛む
歯周ポケットを形成しながら歯根膜や歯槽骨に炎症が起こることで痛みが出ます。
基本的に慢性の炎症ではありますが、しばしば急性の悪化を繰り返します。
歯肉が腫れたり、化膿したりを繰り返すことで歯槽骨を溶かし炎症が増大します。
治療方法は、原因になっているプラーク、歯石を取り除き、場合によっては薬液や飲み薬を使って口の中の
細菌数を減らします。
炎症の5大徴候
TYPE1~3の場合には5大徴候が現れる事があります。
- 発赤 皮膚や粘膜が赤くなります
- 発熱 熱っぽくなります
- 腫脹 腫れを感じます
- 疼痛 痛みが出ます
- 機能障害 口が開きにくくなります
番外編 非歯原性疼痛
歯に問題はない、又は抜歯してるのにはずなのに歯に痛みがある・・・
こんな症状を感じられたことはありませんか?
- 頭痛(片頭痛)などの痛みを歯が痛いと感じる
- 三叉神経痛の場合
- 急性上顎炎の場合
- 心臓や胃の痛みを歯が痛いと感じる
これらの痛みは直接歯と関係ないですが、稀に、全く歯に問題がないケースや歯がない所に歯痛みたいな症状が現れることがあります。
このような症状の場合、内服などで治療していくことが多いです。