予防歯科

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歯周病がもたらす全身疾患って?

歯周病がもたらす全身疾患って?

歯周病は,歯を支える色々な組織が細菌に感染し炎症と破壊が進行する病気です。
また近年においては、歯の周りだけでなく心臓病など様々な全身疾患に関係するともいわれています。
歯科治療で大事なのは、いったん症状が改善したからといって中断しないで、定期的に検診などを受けていただくことです。

糖尿病

糖尿病患者においては重度の歯周疾患が多く、歯周病が進行すると糖尿病が悪化するともいわれています。
なぜ、歯周病と糖尿病は関係するのでしょうか。

  • インスリンが作られにくくなる

歯周病菌から出される毒素が歯肉の毛細血管から血液中に入り込むことがあります。
この時体内では毒素に対抗する物質を出すのですが、この物質がインスリンを抑制させてしまうため、血糖値が下がりにくくなるため、血糖コントロールが出来ず糖尿病が悪化しやすくなります。

  • 免疫力の低下

糖尿病になると、白血球の機能が低下し細菌に対する防御反応の働きが弱くなり、様々な感染症にかかりやすくなります。

  • 修復機能の低下

血糖値が高いままだと組織を修復する機能が低下します。人は体内で陳代謝が行われていますが、修復能力が低下したままでは組織破壊ペースに修復が追いつかない状態を作り出してしまいます。

心疾患

近年、歯周病が動脈硬化に関連するということが指摘されています。歯周病患者は動脈硬化に関わる悪玉コレステロールの値が高いこともわかってきました。

研究では平均年齢60歳の男女各45名に臨床観察研究を行い、血液検査で歯周病の原因菌の1つであるポリフィロナス ジンジバリス菌の感染度の調査と血液中の因子の検査で動脈硬化の状態を調査。

その結果、ポリフィロモナスジンジバリス菌に対する免疫グロブリンGの値が高い患者は、悪玉コレステロールである低比重リポタンパク(LDL-C)の値が高いことが判明しました。

低比重リポタンパクは、高脂血症を含めた脂質代謝異常症に関わるもので、動脈硬化が起きる際に血液中の量が増加します。
今回のこのような研究で、人間においても歯周病細菌の感染が脂質代謝異常の原因となることが示されたそうです。
歯周病が与える原因として、動脈硬化・心血管障害・糖尿病などが報告されていますが、これらの検査方法を用いることで疾患の原因究明につながると期待されています。

動脈硬化を起こすという事は、狭心症や心筋梗塞に繋がるという事です。
実際、動脈硬化の部分から、歯周病菌の多くが発見されてると言われています。

  • 歯周病菌が心臓病の原因になることがある

誤嚥性肺炎

誤嚥性肺炎とは、食べ物や唾液が誤って肺に入ることで起こる肺炎の事です。歯周病菌に感染した唾液が誤って気管に入ることで誤嚥性肺炎になることがあると言われています。
主に高齢者に多く、その中でも要介護の高齢者に多く見られます。高齢になると嚥下反射の機能が低下するので、食べ物や唾液が肺や気管に入りやすくなり、誤嚥性肺炎のリスクが高くなります。

  • 歯周病をうまくコントロールしてあげることでリスクの軽減に繋がります

早期低体重児出産

妊娠中の女性で口腔内の60パーセント以上に歯周組織の破壊がある人は、そうでない人に比べて早産や低体重児出産に対するリスクが7倍ほど高かったと報告があります。早産・低体重児出産に関しては喫煙や飲酒のリスクより8倍ほど高くなります。
これは、歯周病により増加した炎症物質が子宮収縮に影響を及ぼし、出産までの期間の短縮に繋がったと考えられてます。またつわりにより歯磨きが困難になりより歯周病が悪化しやすくなります。

  • 歯周病が早期低体重出産のリスクを高める
  • 妊娠する前から定期健診を受けることでリスクを減らせる

骨粗鬆症

骨粗鬆症は、骨強度(骨密度と骨質)が低下し、骨折しやすくなる病気の事を言います。
特に、閉経後骨粗鬆症の患者さんにおいてエストロゲンの分泌が低下することで、全身の骨がもろくなるとともに歯を支える歯槽骨ももろくなると言われています。

  • 骨粗鬆症と歯の喪失と関連性があるという研究結果がある

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