予防しよう!子供の歯のトラブル
乳幼児にも虫歯菌っているの?
乳幼児の口腔細菌叢の形成に両親の口腔細菌叢が、影響していることが明らかになりました。
乳幼児の口腔細菌叢は生後1週間ですでに数十種類の細菌が認められ、その後少しずつ菌種が増加し、
両親の持つ菌種の多様性に近づいていくそうです。
生後1週間で認められる傾向としては、親子間では非親子間に比べ、口腔細菌の共有率が高く、成長とともに
共有率も高まることがわかりました。
しかし、両親とのスキンシップは子供の成長に非常に大切です。
子どもが口腔疾患にかかるリスクを低くするためにも、両親の口腔ケアを十分にしておきましょう。
※ライオンによる次世代シークエンサーによる細菌叢解析技術を駆使した研究を参照
子供の歯磨きどうしたらいいの?
野生のサルは飼育されているサルに比べて、虫歯や歯周病にり患するリスクが少ないってご存知ですか?
野生のサルは硬い木の葉や実を食べるため、自浄作用が働きプラークが付着しにくいと言われています。
子供の虫歯や歯周病の原因の1つに、砂糖ややわらかい食べ物があります。
砂糖ややわらかい食べ物の摂取が増えると、プラークが付着しやすくなります。
そうすると、虫歯菌や歯周病菌はプラークに集まります。特にミュータンスレンサ球菌は砂糖に多く集まると言われています。
プラークが付着すると歯の輝きがなくなり、逆にプラークが付いていない歯は光って見えます。
歯磨きの行うタイミングは、プラークが付いていたら必要になります!
赤ちゃんのうちは、歯ブラシを食わせさせたり、ガーゼを使って少しずつ慣れさせていきましょう。
2歳後半頃で下顎のEが生えてきた頃には、必ず歯磨きが必要だと言われています。
その頃には、子供も歯磨きになれて仕上げ磨きもしやすいのではないでしょうか?
それまでは歯磨きに慣れさせることと、口の中に汚れが付かないような環境にしてあげることが大事です。
その為に頻回の飲食はさせないことが、虫歯のリスクを少なくさせます。
上手なおやつの取り方
小さな子供にとって、おやつは楽しみだけでなく、3回の食事では補いきれない栄養を補充するための物です。
上手なおやつの取り方で虫歯を予防しましょう。
◎虫歯になりやすい(砂糖を多く含み長時間口の中に残るもの)
・哺乳瓶で飲むジュースやスポーツドリンク
・アメ・キャラメル・ソフトキャンディー
・アイスキャンディー・ガム(砂糖入り)
◎虫歯になりやすい(砂糖を含み歯にくっつきやすいもの)
・チョコレート・乳酸菌飲料・あんこの串団子
・ケーキ・クッキー・ウエハース・菓子パン
・コーンスナック
◎虫歯になりにくい(砂糖(糖分)を含むが短時間で食べられるもの)
・プリン・100%果汁飲料・加糖ヨーグルト
・アイスクリーム・アイスキャンディー
・スポーツドリンク・ゼリー
◎虫歯になりにくい(自然の糖分で口に残りにくいもの)
・せんべい・牛乳・さつまいも・果物
・チーズ・麦茶・おにぎり・お茶
寝る前に歯磨きする理由って?
寝ている間に唾液の量が減る為、口の中の自浄作用が低下します。そのため寝ている間は
細菌が増殖しやすく、虫歯や歯周病が進行しやすくなります。それを防ぐために、寝る前にしっかりと
プラークコントロールを行って細菌の数を減らしておくことが非常に大切です。
虫歯って親から子供にうつるの?
虫歯菌などの口腔細菌は生まれたばかりの赤ちゃんの口の中には存在しません。
徐々に周りの人から伝搬していくので、口移しや、歯ブラシの共有などは避けましょう。
ただしスキンシップは大切なので、大人が口腔ケアをしっかりしましょう。
虫歯がなくても歯医者に行った方が良い?
虫歯がなくても大人は半年に一度、子供は3~4ヶ月に一度、予防のために定期健診を受けていただくことを
おすすめします。
歯の健康を守るためには、早期発見早期治療が大切です。