歯が長くなった?歯肉退縮って何?!
「最近、歯ぐきが痩せてきました。」 「歯が長くなった気がします。」
このような悩みの方、多いのではないでしょうか?
年齢が上がるにつれて
“歯ぐきがやせてくる” いわゆる “歯肉退縮” といいます。
歯肉退縮とは歯肉が下がって歯根が見えてしまった状態をいいます。
50歳以上は100%、小さいお子さんにも8%の方に歯肉の退縮がみられます。
ではどうして歯肉退縮は起こるのでしょうか?
歯肉退縮の原因
*不適切な歯磨き
歯肉退縮を起こす最も一般的な原因が硬すぎる歯ブラシを使った正しくない磨き方といわれています。
歯ぐきを強くこすることで歯ぐきがすり減ってしまいますので、磨く圧は注意が必要です。
*矯正治療
矯正治療中は色々な方向から力が加わり移動するため、
骨に大きな負荷がかかり骨がやせることがあります。
*歯周病の進行
口腔内細菌の感染によって引き起こされる炎症疾患で不十分なブラッシングなどが続くと、
歯を支えている骨が溶けて歯ぐきは少しずつ減っていきます。
歯肉退縮の問題点
*見た目が悪くなる
歯肉退縮が進んでいる歯は、歯根が露出するので歯が長くなったように見えてしまいます。
*知覚過敏を起こしやすくなる
歯根が露出することにより、水や風などに対して非常に敏感になり、不快感をもたらします。
*虫歯になりやすくなる
歯根は本来歯ぐきの中にあり、露出してる所ではないので、
歯冠のようにエナメル質という硬い組織で覆われ、保護されているわけではありません。
そのため虫歯菌の作り出す酸に溶かされやすくより虫歯になりやすい傾向があります。
歯肉退縮の治療法
一度やせてしまった歯ぐきを元に戻すのは、今のところ非常に困難です!
そのため、これ以上歯肉退縮が進行しないようにする予防が大切になります。
*歯ブラシ指導
歯肉退縮の原因のトップが不適切な歯磨きですので、
患者様に適した歯ブラシ・歯磨きの方法を説明して歯ぐきがそれ以上やせないようにします。
*歯周病治療
歯肉退縮が軽度の段階であれば、歯周病の治療をして歯ぐきを健康な状態へ改善することで状態が落ち着くことがあります。
歯周病の原因も歯磨き不足ですのでしっかりブラッシングを行いましょう!
まとめ
歯肉退縮の多くは不適切な歯磨きが原因で起こります。
歯肉退縮によって歯根が露出すると歯の見た目が悪くなるだけでなく、知覚過敏や虫歯などの歯の病気を起こすリスクが高まります。
一度生じた歯肉退縮は治療するのが困難です。
もし歯ぐきがやせてきた? 歯ぐきが下がってきた? と感じたら早めに歯科医院を受診し、原因を探り、
それ以上歯ぐきがやせていかないようにすることをおすすめします。